未来の物理学。21世紀、22世紀の物理学は何を探求しているのであろうか。その姿をここに紹介しよう。
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未来の物理学

 物理はどの方向へ進むのか!?何を探求するのか?
 未来の物理学が進む道を紹介しよう。


 ● 観察系と今、この瞬間の因果

 あなた(観察系)が眼前で把握する表象世界。その表象上で複数の現象
 (因果の系)が起こる。その因果の系の数は無限大まで増える
 あなたの眼前で風が吹き、雨がふり、鳥がなき、虫が動き、草が風で音を出し、
 木々は風でしなり、葉は空を飛ぶ、葉が中を舞いあがる。

 数え切れないほどの因果の系がそこにはある。
 しかしあなた(人間)はそれをすべて表象上に展開させることが可能である。
 あなたの脳はその複数の因果の系を無限大まで表現可能なのだ。
 実際にあなたはそれを表象している。
 今この瞬間の現在に複数の因果の系が入り込み、あなたの眼前に姿を現わす。
 その系は無限に思われるほど多数存在する。


  現在=因果の系が無数に入り込むこと

         
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  ● 選択公理と物理学@

 21世紀の後半にもなると選択公理が物理学で重要な地位を占める。
 選択公理こそ22世紀の物理学と密接な関係を持つ。


 数学における選択公理
 『 複数ある集合の各集合の内からどれでも良いから1つの元を
   選択する行為は可能か? 有限ならもちろん可能である。 
   それでは集合の集まりが無限に多くあった場合、各集合から1つの
   元を選択する行為は可能か? 無限回の選択操作は可能か? 』
 
 という意味となる。

 選択公理を認めるというのは、これが可能だと認めることにある。

 この選択公理は物理学の観察系の因果と密接に関連する。

         
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  ● 選択公理と物理学A

 あなたが今この瞬間(現在)に眼前にみる表象上の世界には複数の因果の
 系が現れている。その因果の系が増え、ついに無限大になってもあなた(観察者)
 はその因果の系をすべて表現することは可能か?

 
 これは
選択公理そのものではないか!

 各因果の系から現在という1点に対応する点を選択可能か?
 無限に存在する因果の系から現在の1点に対応する各々の1点が
 選択可能であるのか?
 という命題。

 それができれば脳は表象上に各現象を展開することとなる。
 そして実際に我々の脳はそれができている。表象できているのだ。


         
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 ● 選択公理と因果の系

 我々は、今この瞬間、瞬間(現在)に起こる因果の系を把握する。
 我々が今見ている表象上に現れる各現象は複数の因果の系により構成される。

 たとえば今、あなたが見ている目の前で誰かが戸をあけた。
 それと同時に鳥がカーとなく。またそれと同時に屋根から水滴の1滴がたれた。
 それらは確かに異なる因果の系であり、直接なんら関連もない。
 なのにあなた(観察者)はそれを同時に的確に把握する。

 子供であれ女であれ、眼前に現れる複数の因果の系を確実に表象するのだ。

 選択公理は今この瞬間(現在)において複数存在する因果の系を人間の脳が
 表象しきることが可能かを意味している。
 
因果の系が無限にあっても表象できることを認めることは
 選択公理を認めることと同じ意味を持つ。

 22世紀には選択公理は数学の世界を越えて物理分野に確実に入ってくる。
 特にカオス理論においては密接に関連する。


         
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 ● 選択公理とカオス理論

 現在カオス理論、複雑系は盛んに研究されているが、カオス理論(複雑系)の
 要点は今この瞬間(現在)の1つの因果の系に他から無限の因果の系が関連し
 次々に影響を与えてしまうことにある。

 ある事象を実験で確認するときに、どれだけ他の要因を影響に入れないように
 しても微妙な空気の振動、ほんのわずかな電気的な影響、重力の影響などが
 その系に影響し、その系の動作の方向を決定づけてしまうことにある。

ただし、カオス理論といってもあくまで、
作用=反作用
成り立つ世界での話である。ニュートンの第3法則が成り立つ世界の話である。
あくまで無機物の世界の範囲である。
しかし作用=反作用という強い制限が成り立つ無機物の世界においてさえ
要因が複雑に入りこむとその結果を予想することは非常に困難となる。

 川の上流から流した葉っぱは、川の下流にいつ(時間)、どの位置(空間)に
 たどり着くかの予測は困難である。現代の科学ではまったく太刀打ちできない。
 カオス理論の難しさも無限と増える要因の多さにある。

 選択公理とカオス理論(≒複雑系)は密接な関連を示す。
 22世紀の物理学は観察系の観察者の脳が因果の系をどのように把握するの
 かを探求し、その結果が選択公理と密接に関連することが導かれるだろう。


         
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 ● 数学者の執念

 数学者は数学以外のことにはあまり興味を示さず、数学者が哲学を真に
 理解することはない。(これは科学者全般に言えることではある。)

 だが多くの数学者が興味を示して、そこから離れない命題には
 
何かが潜んでいるものだ。実際以上の意味を含むのだ。

 
選択公理もその1つである。
 これは数学では複数、集まっている各集合から1つずつ元を選択する行為が
 無限に多くあっても可能であるかを述べたものである。
 この選択公理の物理的意味は観察系の今この瞬間(現在)と複数の因果の系
 との関係に密接に関連する命題となる。
 
 
ゼノンのパラドックス(アキレスと亀)もその1つである。
 数学者にとっては幾何学上の動的な2点の差を数式としてどのように判断するか
 にあるが、これも2000年以上前から数学者が取り組んできた問題である。

 これは人間の論理を司る脳(=代数学)と人間の表象部分を司る脳(=幾何学)
 との折り合いをいかにつけるかという人間の認識論まで遡る命題である。
 その2つの脳機能の折り合いによって生じる誤差を埋めるのが数学の探求作業
 そのものである。その誤差を吸収するために生み出された数が複素数である。

 その時代にその命題の真の意味が解らなくても数学者の圧倒的な脳の練磨が
 その命題の
重要性を嗅ぎ分けるのだ。 
 恐るべき数学者の執念といったところだ!

         
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  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の究極の数学
        『 稲穂黄金の深遠なる者達



 
● 因果の系とユング@

 ユングの代表的な考えの1つにシンクロニシティーがある。
 このシンクロニシティーを考えたユングがヒントにして、なおかつその根幹を
 占める考えが実は以下のこの因果の系にある。

 あなた(観察者)の目の前で今、この瞬間に起こった複数の因果の系同士が
 直接関係がなかったとしても、それらの因果の系は過去に一度は関連している
 と意味深いことをショーペンハウアーは述べている。

 『 ある観察者の観察系に同時に現れた複数の系はどれほど無関係に
  見えてもその系を過去に遡れば同じ1つの系に繋がる 』
と述べている。

                 |             |  |  |
過去のある地点 --------------------------------------------
                 | =
1つの系     |   |  | = 複数の系
            → → |              |   |  |
       → → |     | ← ← ← ←
        |   |     |          |
       |   |     |← ←|    |
 過去   |   |     |    |    |
     ------------------------------------
 現在   |   |     |    |    | = 
複数の系

 現在の複数の系も過去のある地点に遡れば1つに繋がっている。
 だがその過去の地点においてはその1つの系以外に、関連しない他の複数の
 因果の系が入り込んでいるのだ。

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 * 数学を専攻している人が上記の図を見れば、数学の公理的集合論の
   公理系(ZF)の正則性の公理(基礎公理)が思い浮かぶことだろう。
   数学者が実際にこだわる場所にはそれ以上の意味を含むものだ。



 ● 因果の系とユングA

 ユングはこのことをショーペンハウアーから学んだのだ。

 現在、同時刻に現れた複数の系が表向きは関連がないように見えても
 過去のどこかでは1つの系から派生したものである為に関連を持ち、その為に
 現在でもその時のなんらか共通性を有しているとユングは考えた。 
 ユングはこの考えを根拠にしてシンクロニシティーという言葉を作り体系化した。

 ユングのやろうとしていることはショーペンハウアーを知る者からすれば
 手取り足取り良くわかるものだ。 ユングは己の思想を構築する時に
 その根拠をショーペンハウアーの思想から多くを得ている。


         
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  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の未来の心理学者へ
        『 稲穂黄金の超越的な世界


  * 心理学者ユングの真の意味を知りたければショーペンハウアーから
    学ぶと良い。その背景がはっきり見える。


 ● 未来の成功モデル

 未来の成功モデルは物理学者と哲学者が手を組むことにある。
 哲学者 + 物理学者の
タッグの時代がきている。
 さらに哲学者 + 数学者 + 物理学者でも良い。

   思想の基本設計 =  哲学者
   モデル化      = 数学者
   法則化       =  物理学者


 世界観を提供するのが哲学者、法則化するのに数式のモデルケースを提供
 するのが数学者、それらを法則化するのが物理学者となる。
 21世紀は、物理学者は優れた哲学者と手を結んでタッグを組むことになる。

 色々な世界観を哲学者が提供し、そのモデルケースを数学者が数式で保証し、
 それに矛盾しない物理法則を形成するのが物理学者の役割になる。

         
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  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の未来の哲学者へ


 
● 成功モデルの成功例@

 既にこの成功モデルの成功例がある。
 ショーペンハウアーとアインシュタインの関係である。
 
 アインシュタインはショーペンハウアーを絶対の基準としていた。
 時間が遅くとも速くともなることをショーペンハウアーから学んだ。
 また相対性の考えについてもショーペンハウアーの書をヒントに進んだのだ。
 
 そのアインシュタインのもっとも有名な関係式である質量とエネルギーの等価性
 の式
E=mc2であるが、この質量とエネルギーが同等であることは
 200年以上前のカントがはっきりと述べている。
 アインシュタインはカントのその考えを頭に入れて数式化の作業に取り組んだ。

         動画           テキスト

  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金のショーペンハウアー
        『 稲穂黄金のカント


 ● 成功モデルの成功例A

 特に
ショーペンハウアーの影響は絶大だ。
 物理学者の範囲に留まらない。
 
科学者ではアインシュタイン、シュレーディンガー、ハイゼンベルク
 
精神分析・心理学ではフロイト、ユング
 
文学・芸術ではニーチェ、トーマスマン、トルストイ、プルースト、
            ベケット、ワーグナー


 
知の化け物。人間の頭脳がここまで高まることがあるものだと驚嘆せざるおえない。
   
 
圧倒的な天才ショーペンハウアー。あらゆる分野に彼の洞察は及んでいる。

 その他に生物、医学、歴史、芸術などほとんど多くの分野が彼から学んでいる。
 ただそれら分野でショーペンハウアーの名が聞こえてこないのは、それらの
 分野の学者が不誠実である為だ。

 ショーペンハウアーから学んだのに、それを告白せずにまるで自分の思想で
 あったかのように彼の思想を頂戴している輩が実に多数存在する。
 ニーチェのような
知的正直さが、その分野の学者には欠けている為だ。

         
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*量子力学の父であるニールス・ボーアがショーペンハウアーを読んでいたかは
 確認していない。 だがニールス・ボーアこそもっともショーペンハウアーの影響
 を受けている1人と思われる。 というのもボーアの考え方(自然観、科学観)が
 ショーペンハウアーにあまりに似ているからだ。



 
● 21世紀の物理学@

  21世紀の物理学の大きな仕事は

  @哲学の普及と基礎付け(4つの根拠率の根)
  
A脳科学と物理学

  B抽象的表象と物理学

  現在、量子世界で物理学者が苦しむのも人間が何を根拠にそれが真だと
  判断し学問を形成する為の根拠率を知らないためである。

  これを知ることはつまり人間の論理的判断の根拠を知ることである。
  何に空間と時間が適用され、どこまで因果律が適用でき、我々が考えるときに
  それが真だと見なせる認識の形態を知らなければ切り分けができないのだ。

  そしてこの根拠率の根は4つであることが既に洗い出されている。
  この4つの根拠率をもとに科学も進んでいく。

 21世紀、物理学界で活躍する物理学者は続々と哲学的知識を吸収し始める。
 カント、ショーペンハウアーという真の哲学の知識が時代を牽引する一流の
 物理学者の間で徐々に取り入れ始まるのだ。

         
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 ● 21世紀の物理学A

 
脳の機能に適合したイメージモデルの創出。
 物理学者が考える法則のイメージモデルは脳機能の一部を想定して始まる。 
 その意味で脳量子理論の
ロジャー・ペンローズ博士の進む方向は正しい。

 
現代の科学者の中で、唯一、時代的探求者のレベルに達する。
   
 
ロジャー・ペンローズ博士。現代の科学者の中で彼は別格である。

 ロジャーペンローズが脳の機能と関連した1つのモデルケースを最初に提供
 したが21世紀の物理学者はそれが当然のようになる。

 ロジャーペンローズを皮切りに脳機能が物理法則にどのように影響されるのか
 というイメージモデルの提供が21世紀の物理学者の重要な仕事の1つになる。
 脳機能から作用するイメージモデルが盛んに構築される。

         動画           テキスト


 ● 21世紀の物理学B

 抽象的表象の性質についての切り分けと物理学の影響についての考察が
 21世紀の科学者の間では盛んに議論される。
 我々が物理学を形成する上で避けられない抽象的表象、つまり頭の中で
 浮かべる概念、思考は我々の物理学を発展させる心強い味方ではあった。
 だが
その味方も完全ではないということだ。

 抽象的表象には欠陥も伴う。
 これを21世紀の科学者は大いに意識するようになる。
 この点は根拠率の4つの根に非常に密接に関わる。

 我々の認識が4つの根を土台にして、そのいずれかから導かれることが
 既にショーペンハウアーによって明かされている。
  その根の1つに属する抽象的表象が科学を築き上げる上での強力な味方で
 あることは科学の歴史が証明する。
 21世紀の科学者は自然法則と抽象的表象の関係を詳細に意識し、抽象的表象
 の欠点について整理を行う。
 
抽象的表象と物理学の関係を詳細に吟味するようになるのだ。
 これは21世紀から22世紀にかけての物理学者の大きな作業の1つになる。

         
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● 22世紀の物理学者@

  22世紀の物理学の大きな仕事は

  @ 数式の限界と物理学
  
A 感官の限界と物理学
  
B カオス理論と選択公理


  表象上の無機物はすべて計算可能か?
  これは
数学の力が必要である。
  22世紀に数学は因果を論理的に説明できる究極の複素数へと届く。
  つまりその論理的土台の上で、物理学はこの自然の何が人間の知性の形式
  で把握可能であるかを切り分けていく。
  あくまで究極の複素数は、自然に対する人間の知性の形式の最大値であり
  自然すべてを理解できうるものではないからだ。

         
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  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の未来の数学者へ


 * 数学は発展して22世紀には数学者は多数のイメージモデルを
    物理学者に提供する。さながら物理学者はその中から自分の世界観に
    あったイメージモデルを活用する。


 ● 22世紀の物理学者A

 その為に22世紀には、物理学が感官の限界へと近づいていく。
 既に量子論がその一歩を踏みこみ物質の粒子の位置と運動量の不確定さが
 人間の知性の形式の上にでてきた。
 
  感官が捉えられない世界へと物理学が行くことは確かに不可能である。
 しかし物理学はその感官の限界ギリギリまで進んでいく。
 それを論理的に体系化することを望むのだ。

 だが感官の限界に近づいた時に、それを
実験で検証して確かめること
 どこまで可能か?という問題があがってくる。
 物理学の学問の本質はあくまで経験的な
ア・ポステリオリを土台にする。

 22世紀には感官の限界と物理の限界(実験による確認)の命題があるのだ。
 もちろん、このときには直覚的表象と抽象的表象の差、抽象的な欠陥について
 も既に、詳細に把握されているのはいうまでもない。

         動画           テキスト


 ● 22世紀の物理学者B

 人間がこの瞬間の現在を表象するときに物理学はどこまで表現可能か?
 たしかに1つの系に対して物理学は多くを表現することが可能になった。
 だがそれが複数の系から、さらに無限に近い多数の系が関連した場合に
 物理学がどのように対処すべきかを模索する時代がくる。

 この瞬間、瞬間の現在を表象する脳機能と選択公理の関係、さらに選択公理と
 カオス理論の関係を浮き彫りにし解明することが22世紀の命題の1つとなる。

 この試みはその後100年先の23世紀の有機物世界の探求開始を意味する。
 物理学はニュートン以来、
作用=反作用の世界のみ、
 
無機物の世界のみを対象にしてきた。
 ニュートンの運動の第3法則が成り立つ世界のみが探求の対象範囲であった。

 それが23世紀に入ると、
作用≠反作用の世界である、
 
有機物の世界へと入り込むのだ。
 23世紀の科学はとうとう、この地点前まで到達したのだ。

         
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 ● 23世紀の物理学@

  23世紀の物理学の大きな仕事は


  @無機物から有機物への探求
  
A人間の行動の方程式化の可能性
  
B未知数Xと認識手法の変更


 まず
植物の刺激、そして動物の動因である。

 動物という言葉は良く言い表した言葉である。 動物は、脳内に表象の世界を
 確実に形作るから実際にこの世界を間違いなく動けるのだ。
 ここに誤差やずれがあれば何度も物質と衝突して生きていけないだろう。
 崖に落ち、地面を歩くことさえできない。 動物が動くときの要因を動因という。

         
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● 23世紀の物理学A

 石ころが崖の斜面を転がるのが重力の影響であるように人間が動くのにも
 同様の要因=動因が必ず存在する。
 既に植物の世界で作用≠反作用となっているが、動物にいたりその差は
 極端に大きくなり、人間にいたっては想像すらできなくなる。

 あなたが10年前にある人から励まされた手紙を現在読んだとしよう。
 その手紙を見ることであなたが奮起し、会社を起こし大きくしたとしよう。
 そのことで、会社の社員の生活が潤い、子供も落ち着いて生活する。
 その場合、手紙をあなたが読んだという行為とその影響する結果ではなんと
 差が大きいものであろう。
  そしてその手紙をあなたではなく、他の人が読んでも奮起しないこともある。
 またあなたがその手紙を読んだ時期があの時期ではなく、他の時期ならば
 違った結果が待っていただろう。それほど原因と結果では異なる。
 果たしてこれを方程式化することは可能なのだろうか?
 23世紀の物理学は
人間の未来の行動の方程式化に取り組む時代となる。

         動画           テキスト

  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の未来の哲学者へ



   
● 23世紀の物理学B

 数を使用し、2つに分かれて論理が始まるかぎり真に理解することはできない。
 またその数を利用して表象機能を経由することでは必ず未知数Xを残す。
 未知数Xの解決に乗り出し始めた22世紀後半、23世紀に入り物理学の中で
 数を使用しないで理解させる方法はないかと模索する。
 方程式化しない物理学である。

 物理学とは脳の表象機能上で動く物質の作用の学問。
 その作用を数値化して法則化することにある。
 その物理的手法を経ずに把握する方法を模索するのだ。

   @脳の表象機能にダイレクトにイメージを埋め込む方法
   A
表象機能すら通りこし意志へと直接つなげる方法

 @の意味はある現象に潜む真理をことごとくに脳の表象機能にダイレクトに
 埋め込むことにある。イデアを見る芸術の天才は表象にそれを見る。
 
 外部の世界をそのまま書き込む手法は
と似ている。
 夢は睡眠中の脳内の血液の流入を刺激によって発動される。
 その夢の発動の仕方と同様に脳を刺激することにより、特定の物理現象を
 見させることでその意味をわからせてしまう試みである。

         
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   ● 23世紀の物理学B(悟り)


 Aの方法をもっとも近い言葉でいえば
悟りといえる。
 悟った者がその悟った内容を言葉にすると膨大な書物となるように、
 悟った内容を書き表すのには非常に時間がかかる。
 悟ったその人は、当然なこととしてそのままで理解している。

 表象機能を通してから進む科学的アプローチでは必ず未知数Xを残す。
 その未知数Xを誰もが知れるように悟りの研究が物理学で試みられる。

 だがその悟りの結果を書物で書き表し、残すことはきっとできない。
 記録として残せないものが存在する時代がくる。
 人間の脳のみインプット可能になる何物かの存在である。

 古代の高度文明が滅んだ時に、その住民が滅んだときに、その痕跡が消えて
 現在の我々には謎のように見えるように、未来の人類が消えれば、未知数Xの
 謎もをたちどころに消えてしまう何かとなる。
 23世紀の科学は、この点について真剣に夢想するようになる。

         
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 ● 物理学の完成 = 究極の物理学@

 物理学は何をもって完成と見なせるのか?その究極の探求はなんであるのか? 
 それは以下である。
  『 この何もないように見える空間の中に全ての
    物理作用の形式を発見することである。 』

 何もないように見える空間ではあるが、物質が自由に現象を発動できる。
 重力から始まり剛体の力学、音、熱、光、電気磁気、波などすべての現象の
 活動をこの何もない空間は許容する。

 空間の中で互いに似た2つの物が反発しながら常に引き合う。
 引力と斥力(反発力)、酸とアルカリ、プラスとマイナス(+-)、陽子と電子、
 さらには火と水、天と地、男と女にさえ及ぶ。

 空間にはそれらの互いに似た2つの物を反発させると同時に引き合わせる。
 その現象を常に許容する。
 その作用の形式を可能にする何物かがこの空間には既に含んでいるのでは
 ないかという想いが太古の昔から多くの賢者の間にはあった。
 その思想は東洋では
陰陽道として知られる。   
 東洋世界ではこの考えは古くからあった。   対極図(世界は陰と陽)

 世界は陰と陽の2つから成り立っており、この良く似た2つの物が正反対の性質
 により反発しあい、しかし常に引き合い求め続ける様がこの世界なのだと
 いう思想である。

 東洋では太古からこの思想が大きく広がっていたが、西洋にはこの意味が
 良く伝わっていなかった。 
 ショーペンハウアーは自分の思想と共にこの陰陽道のことを彼の書に書き残し
 ショーペンハウアーから西洋の科学者へ良く伝わったのだ。

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● 物理学の完成 = 究極の物理学A

 ショーペンハウアーに大きな影響を受けたアインシュタイン、シュレーディンガー
 はもとより、ハイゼンベルク、ニールス・ボーアが
古代の東洋思想
 影響を受けたというが、それはこの
陰陽道のことだろう。
 特にニールス・ボーアはショーペンハウアーを熟読していたのではないか!?

 すべての現象を表現してきたこの空間。何もないようにみえるが、そこでは
 すべての力、電気的結合、化学的結合、に見られる引力と反発力(斥力)の
 役者が自由に振舞える。

 最終的には
 
この空間には全ての作用の雛形になる何物かが存在するのでは!
 という考えが想定される。

 いつの日にか、物理学がそれを突き止めることができるかはわからないが
 それでも、その探求作業は、まさに究極の物理学と言ってよい。

         
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● 果たして物理学は完成するのか?@

 物理学は本当に完成するのだろうか?
 500年先に仮に物理学が完成してその意味はなんであろうか?

 物質の作用を人間として把握できる最大限の範囲で理解し終えたときに
 そのことは人類にとってどういう意味をもつのだろうか?

 それが成し遂げられるときがあるとしてそれはなぜその時だったのだろうか?
 仮に物理学が24世紀に完成したとしてなぜ24世紀に完成したのだろうか。
 なぜ23世紀ではないのだろうか?なぜその時期なのか?
 それが紀元前でも良かったのではないか?

         
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  (*) 詳細は以下のサイトを参照。
        『 稲穂黄金の究極の物理学



 ● 果たして物理学は完成するのか?A

 人間の理解に不確定さが仮に存在しないのなら何ゆえ人間の頭脳が
 
左脳と右脳に分かれるのだろうか!
 何ゆえ論理的思考を極めんと論理の代表である数(代数学)を
 表象機能(幾何学)に近づけさせてきた数学の歴史があるのだろうか!?
 数学はそれゆえに数を拡張してきた。
 数の拡張の歴史そのものが数学の歴史ともいえる。
 世の中に全ての似ている物が2つに分かれてそれでも常に引き合うのは
 なぜであろうか!

 仮に人間の理解が完全であるならば、学問はこれほど変化せず、
 また
人間の体の作りも簡易で良かったはずだ。

 しかしこの世界の原子が陽子と電子で釣り合い保つように人間の頭脳も
 左脳と右脳に別れ、補いあって活動しているのだ。

 人間理解に不確定さが存在するから、人類はここまで数学を、そして物理学を
 形成してきた。だからいつまでも人類は求め続ける。

 仮に物理が完成することがあるとして、物理学が完成したその暁には
 未来の物理学者は、その時いったい何を思うのであろうか?


         
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